Law & Order 18-8 Illegal  「法に背くとき」

 
シーズン18の初めから、政治家になったことにとまどいを見せていたマッコイですが、ここにきてやっと検事長としてのキャラクターを確立し、有権者(ほんとうは視聴者)のお墨付きを得ようという回だと思います。その意味でマッコイ集大成+トリビアクイズのエピソードとしても楽しめるはず。しかーし!その意図は分かるんだけど、いまだに全話見たという自信がない私は悔しいことにクイズの解答がわかりません。一部は種明かしあり、一部はお手上げのままリストしてみます。印象的な会話もたくさんあるので、そちらも。


マッコイ、レストランで食事中を刑事部長たちに邪魔される。反撃のセリフは

I say my thirty dollar stake is going cold.
字幕に「30ドルのステーキ」って入れてほしかったです。


薬莢の照合を頼みに行った鑑識課で、カッターがルーポに対し心を開く場面。この二人、今まであんまり接点がなかったせいかちょっとぎこちないのが初々しくていい感じ。夜間ロースクールに通っていると明かしたルーポにカッターが冗談を言いますが、何と言ってるんでしょうか。

Night law school. Like root canal with a dull drill.
歯の根管治療を切れの悪いドリルで・・・それは痛そうです。


クビになった検事補が弁護側で証言することになり、それを止めるかどうか話し合った後でマッコイが嘆く。

Now I know why Adam Schiff was so grumpy.
字幕は「前検事長の気持ちが解る」となってたけど、ブランチじゃなくアダム・シフなんですね。つまりシフは辞めた検事補に悩まされていたということなのか?それは誰なのか?とちょっと気になります。


で、そのレイサム検事補の証言。マッコイ氏は検事補時代から職権を濫用してリベラル派の主張を通してきた、と非難します。

As assistant district attorney he often used his prosecutorial power to engage in social activism on behalf of liberal agenda. He was often reprimanded for it by previous district attorneys.
最後のところの字幕は「当時の検事長から叱責」となっていましたが、DAが複数形で「シフにもブランチにも」という意味だから、「歴代の検事長から」としてほしいところです。


レイサムの証言の後で、マッコイが「政治を避けて通れるなんて考えた私が馬鹿だった」というとカッターがこう返します。字幕では「もう後には引けない」となっていたセリフです。

You're in the soup now, my friend.
「あなたはもうスープの中に浸かっている=もう逃れられない」ってことですね。この台詞、激しく聞き覚えがありました。以前のエピソードでマッコイがカッターに言った言葉を返していると思います。でもどの回かは分からない。ひとつ前かもしれないし、もっと前かも。


さてクライマックス、証言台に上がるマッコイです。被告弁護人が過去の裁判をあげつらう(ふりをして視聴者のマッコイ知識に挑戦します)。

You prosecuted cops, big tobacco, big pharma, pro-life groups, anti-gay activists, gun manufacturers, the whole liberal hit-list. Isn't that right?
あなたが起訴した相手は、警官、タバコ会社、製薬会社、中絶反対派、ゲイ反対派、銃メーカー。リベラル派の敵ばかりですね?

さて、どれがどのエピソードでしょうか?!答えられる人はそうとうのマッコイ通ということになりますね。(私は無理だ〜)

弁護人の追及は続きます。銃メーカーの裁判では、判事が陪審の判決を無効にしてあなたを制止しなければならなかったでしょう? マッコイの反論は:

I was also reined in for prosecuting sexual predator, I was reined in for prosecuting a bunch of Russian gangsters, who killed a prosecutor and almost blew up a police station.
不当に抑圧されたケースはほかにもある。強姦魔の事件や、ロシアン・マフィアが検察官を殺し警察署を爆破しようとした事件だ。

この二つはどのエピソード?後者はなんとなく覚えがあります。女性の連邦検事補が殺されてアビー・カーマイケルが泣いてた話かな?

マッコイ証言の最後は決め台詞 This is my bottom line. ルビローサのにっこり顔、それに有罪判決でしめくくり。あ〜今まで Law & Order を見ててよかった〜と思う瞬間です。


RFKの選挙運動タイピンが出てくるタグもよかったですね。そういえば右派転向前のベン・ストーンのヒーローもボビーでした。


しかしこのエピソードで私が一番気に入ってたのはレイサム検事補です。もう完璧な悪玉ぶり。これが実はベン・ストーンだったら・・・とか想像してひとりで笑ってました。いったんは辞めたストーンですが復帰して、超保守派検事としてマッコイに取って代わるチャンスを長年うかがっていたんですよ。そして14年の雌伏ののちついにカメラの前に復帰するも、マッコイにあっさりクビにされてしまうという可哀想なストーリーで。そう思って見るとオデコの張りだし具合といい髪の状態といい近年のマイケル・モリアーティに似ている気がしてくるのです・・・・・