Law & Order 3-19 Virus 「コンピューター・ウィルス」

  
明日の放送予定分です。コンピュータ・ウィルスが目新しかった時代の話でしょうか?モデムが「ピーガー」って鳴る音、久しぶりに聞きました。ただ道具立ては新しいけど、主題は父と子の絆。それから医療ミス訴訟の難しさ。それと、自分の仕掛けが思わぬ方向に進んで道を踏み外しそうになるストーンにちょっと萌えました。ドラマがわりとあっさりした仕立てだったのでやや笑いが入っちゃいます。

プロファチがとるはずだった電話を、あつあつのベーグル(うまそう)に釣られて取ってしまったローガン。ある糖尿病クリニックで人が殺されたという。行ってみると異常な低血糖による重態や死亡が続出している。血糖値管理システムに残っていたウィルスの痕跡から、ハッカー少年をつきとめる。

母親に伴われてストーンのオフィスへきた少年。弁護士は「いい子だ」というけれど態度悪い。ストーンが「きみは2人の死を招いた責任で人生の大半を刑務所で過ごそうというのに、まったく反省もしていないようだな」というと、少年が言い返します。「分かってないな、チャーリー・ブラウンさんよ」 はっはっはっ。ストーンをチャーリー・ブラウン呼ばわり、命知らずだねぇ。その態度、あとで後悔することになるよ。

捜査段階での手続きが問題にされ、少年のパソコンから得られた証拠が排除される。シフは、病院を調べて動機を見つけ、その証拠は「不可避的に発見」されると証明すれば有効になるという。ロビネットがクリニックに対する訴訟記録を調べに行く場面で、医療ミス訴訟を起こすことの難しさが語られる。別の医者がそのケースを医療ミスと認めない限り、ほとんど勝ち目はないのだ・・・・・

医師会への苦情の手紙から、少年の父親がこのクリニックで治療を受けたが効果なく失明し、そのことで医者を訴えようとしていたことがあっけなく判明する。ストーンがロビネットに言う。

"Arrest the little creep." 「あのガキを逮捕しろ」

Creep って、キモイ奴とかけちな奴っていう感じ。ふだん子供には優しいストーンですが、今回はかなり頭にきているらしい。チャーリー・ブラウンの恨みか(笑)

母親の話では、父親が医者を恨んでいたことが息子に伝染したという。これで動機はほぼ分かったといえるが、自白はとれず。また判事は不可避的発見を認めず、証拠は使えないまま。

しかし息子に対しては排除されたが、父親は別だ。もし父親が自分のデータを息子に渡していたら共謀になる。シフに計画を話すストーンとロビネット。シフは二人の言い分に呆れる。「飛躍もいいところだ、お前達ナイキのコマーシャルに出られるぞ」(この二人でジャンプするんですか?ロビネットはいい跳躍を見せそうですが・・・・・) ロビネット「動機はあります」 シフ「ロックンロールは大嫌いだが、だからといって私がジョン・レノンを殺したことにはならん。父親は関わってなかったのだろう?」 ストーンは、父親を攻めれば息子が罪を認めるだろうと主張して強引に起訴へもちこむ。

父親の審理のあとで、弁護士が取引を申し出る。「無罪だと思ってるのに取引を?」 「有罪にできないとわかってて起訴するのと同じよ」 彼女の心配は、依頼人が証言台で自分の話をしたがっていること、何を言うかわからないから。(このエピソードで一番まともだったのがこの弁護士だと思います。)しかしすげなく拒否するストーン。

証言台に上がった父親が、医者への恨みを語る。 「みんなお互いをかばい合ってる。あいつら全員グルだ。検事、あんたもカネを貰ってるだろう!.....医者も弁護士もみんな金の勘定ばかりしてる!」  ああやっぱり、と頭を抱える弁護人。陪審は、こんなクレイジーな男なら人を殺してもおかしくないと見るだろう。「俺だけが見えないんだ!」という悲痛な叫びがとどめを刺します。

ストーンにすれば目論見通りのはずなんだけど、屈託のある表情ですね。「しまった、やりすぎた」という内心の声が聞こえるよう。このおっさんに同情した上、自分のたくらみがはまりすぎて彼を陥れたことも自覚しているんです。「質問を終わります」という声がちょっと詰まってる。おいおい、自分ではめておいて泣くなよ!

このままいけば、父親が有罪になってこの事件は終わりそう。シフの前に並んで頭を垂れるストーンとロビネット。 シフ「あの父親は頭がおかしい、だが息子と共謀した証拠はない」 後ろめたいストーン、逃げの体勢です。「検察官は証拠を提示するだけで、あとは陪審の判断です」 だけどシフは許しません。「傍観者のつもりか。無実の人間が服役することになるのは許さん。自分で考えた計画なら、最後まで責任を持て」

ここでも、道を外れそうになったストーンをシフが方向修正します。虐待親のエピソードやホロコーストの話では、よきコーチとして方向を指し示してやっていましたが、今回はこそこそ逃げようとするのを首根っこをつかんで引き戻した感があります(笑)そのわりにはストーン、深く反省してるようには見えませんが・・・

息子と母親を検事局へ呼び、真実を語れば父親への訴えは取り下げるという。法制度の濫用ですねぇ。父親は息子をかばおうとするが、息子は自白する。「僕が仕返しをしてやったよ、パパ!」 仕返しったって・・・亡くなったのは全然関係ない人なんですけど。チャーリー・ブラウンを除いてもやっぱり同情できんな、この少年。

タグの会話、同じ日の夜。最低25年で取引したらしく、気楽に会話してる3人。シフが、本当に医師が正しかったかどうかわからないという(なんかモーゼに例えていた)。自分は医者を信じるだろうというロビネットに、ストーン「私の父は市のボクシング大会の決勝に出たと言っていた。だが記録を調べたら、父の名前はなかった。印刷ミスだな」 ううむストーン父はアル中のうえ虚言癖もありですか・・・