Let Us Reach Out

 
マイケル・モリアーティのアルバム Reaching Out の最後を飾る、静かな静かな、美しい曲です。聴くうちに歌う人の優しい魂に触れられるよう。

この動画は77gelsominaという人のものです、私は勝手にマダム・ジェルソミーナと呼んでます。アルバム全14曲のうち今のところ10曲アップロードされており、この後も続くそうです・・・

この曲は静かだけれど、よく聞くとその中に強いメッセージが含まれているのがわかります。アルバムの制作年が1985年、モリアーティの政治的転向よりずっと以前で、内容はリベラルなものだから、現在の彼の主張とは違っています。しかし、こうやって素直に歌いかけられると、そちらに対する考えも少し変わってきた気がします。

どう変わったかというと・・・今まで、彼の政治的主張の厳しさに恐れをなして目を逸らしていたのが、少しは警戒をといて耳を傾けてみようかという気になったのです。あの難解で毒々しい文章の裏にいる書き手は、この歌の優しい魂のまま変わっていないんじゃないか。ただ切迫感からあんな物言いになっているだけなんじゃないのか・・・。とはいえ、読み難いことに変わりはないので、内容を理解できるかどうかは別ですけれどね(笑)


地上にはあまりに多くの悲しみがある
誰であろうと、どこにいようと、かかわりなく
一人ひとりが手を貸さなければ
近くの、遠くの、消え入りそうな寂しい魂に

おたがいに手を差しのべよう
難しくともたがいを受け入れよう
皆でともに人生を築こう
力をつくせば、この地上を変えられる

やるべき仕事はたくさんある
道をふさぐものを取り除かねば
いつかすべての人種がひとつになって暮らせるよう
この国が、立ち上がって、呼びかけるために

おたがいに手を差しのべよう
難しくともたがいを受け入れよう
皆でともに人生を生きよう
力をつくせば、この地上を変えられる