モリアーティ・ルックス

 
エピソードや作品をゆっくり見ている暇がなくて、昨日に続いて羅列系になっちゃいますが・・・
コメント欄でモリアーティのルックスの話が出たので、作品ごとにキャラクターの見た目を比較してみようと思いました。(のらさん、アイデア使わせていただきました。ありがとうございます!)

年代順に行きます。全部は見てませんので、あしからず・・・

Bang the Drum Slowly  MLBのスター選手。真っ白のスーツに輝くような笑顔とか、いたずらっぽい表情とか、パジャマ姿でデニーロを優しく抱くところとか、全編スナップショットにして貼りまくりたい。

The Glass Menagerie  原作の戯曲に「感じのいい、ふつうの青年」としか指定されていない登場人物。そのとおりのルックス。

Report to the Commissioner  同僚を殺しちゃう刑事の役、らしい。動画サイトで見ましたが、ものすごいサイコな表情です。半端じゃない。ジャック・ニコルスンよりアンソニー・ホプキンズより怖いぞ。当時の映画評では「サイコすぎ」「この演技はやりすぎ」って酷評されたらしい。そのせいでTVに転向せざるをえなくなったと本人が言ってます。

Holocaust  真っ青なお目々ぱっちりの美少年顔。制帽をかぶってるとさらに強調されます。SSの黒い制服を着て「金髪の野獣」ハイドリヒと並んで歩いていくところは圧巻です。

Too Far to Go  見てないです。40代なかばで離婚する夫婦の話。Amazon.com のカスタマーレビューでモリアーティの容貌をべたぼめしてる人がいるんですが(ever heard of masculine beauty?)、「回想シーンでは、髪をちょっと変えたら40代から20代に早変わり」って、褒めてるのかギャグなのか・・・本人が聞いたら気にしそうなんですが。

Q: The Winged Serpent  気が弱く、何をやっても上手くいかない元ジャンキーのちんぴら、ジミー・クイン。ひょろひょろなルックスも相当情けない。片脚をひきずりながらマンハッタン中をひょこひょこ歩き回るところも、簡単には感情移入しにくい感じです。Amazonカスタマーレビューで、「こいつの顔が嫌い」「見ただけで苛々する」「この役のイメージが強いせいでストーンも好きになれない」っていうコメントが複数あります。

劇中、取り乱したジミーがソファに倒れて巨大な卵のことを口走る場面で、どうやってるのか知らないけど両方の瞳孔が開いてて目が真っ黒に見えます。で、喋りながら視線を上げると光が入って、瞳孔がぎゅうっと縮んで青になるの。これをアップで見るのはあまり気持ちがいいものではないです・・・が、目の色を変えるってこうやってるのか、とちょっと納得しました。

Pale Rider  クリント・イーストウッドの引き立て役。真面目に働くけど馬鹿をみる男。『シェーン』みたいな流れ者のイーストウッドに女を寝取られるというシチュエーションでも、ひげ面に草食動物のような哀しい目で耐えてます。

The Stuff  うさんくさい三流のジェームズ・ボンドみたいなキャラ。スーツにカウボーイ・ブーツで、人を小馬鹿にしたような笑いをいつも浮かべてる。憎み切れないけど好きにもなれない、変なヒーロー。

The Hanoi Hilton  ベトナムで捕虜になった海軍パイロットの役。また体重を落として、髪をクルーカットにして、ミニマルな姿になってます。

そして、この後にくるのがベン・ストーン。シーズン1ではシャープなルックスですが、シーズンが進むにつれ髪も長めになって落ち着いた感じになったと思います。



・・・・俳優さんなら当たり前なのかもしれないけど、あとヘアメイクの力も大きいのかもしれないけど、それにしても毎回、演技だけじゃなく見た目から違う人になりきれるものだわ。

別記事のコメントでも書きましたが、モリアーティは目鼻立ちに強い特徴がない分、表情で印象を変えやすいのかも。特徴があるとすればやっぱりベビーフェース。オデコが髪や帽子で隠れるとそれが強調されますね。それから横顔は正面にくらべてごまかしがきかなくて、キャスパーなのがすぐわかっちゃう感じです。

特徴的なのは、会話の合間にさっと動く目。最小限の動きで場面を印象づけ、サイコな感じのもとにもなってる。それから口許に浮かんでいる、笑みなのか何なのかよくわからない微妙な表情。半笑いって呼んでますが。ベン・ストーンではわりと抑えているけれど、たまになんでもないシーンで出ていることがあって、「あー、これこれ」とひそかににんまりしています。

私はこの中でどのキャラクターが気に入ってるかというと、実はカスタマー・レビューでけなされている"Q"のジミー・クインなんです。普通、こんな人物が主役ってありえないですよね。その意味で一風変わったフィルム・ノワールなんだけど、表向きは怪獣映画だという(笑) 字幕がないせいで苦戦してますが、いつかは記事にしたいと思ってます。