マイク・カッターとベン・ストーン

 
ストーンとマッコイはどうしても対比して語りたくなりますが、ストーンとカッターは共通点の方が目につきます。なんだか抑圧が強そうなところとか母性本能を刺激するところとか。ルックスも、目の印象は強いのに口許や顎の線が細いところが同じ。

下のリンクは『ホロコースト 戦争と家族』(1978) の第3部を誰かがYTにアップロードしたもの。ベン・ストーンの若かりし頃です。
http://youtu.be/EhFajZH6nnA?t=6m17s

実は、ここのマイケル・モリアーティの顔がマイク・カッターに似ている気がするんです。ライナス・ローチというより、なにやら企んでいる邪悪モードのカッターですね。

とくに2カット目、上目遣いになって、あごを残忍そうに動かしているところ。眉の下に影ができるとカッターぽく見えるみたい。

この場面はいまレビューしているあたりより少し後です。テレジエンシュタット収容所のユダヤ人画家たちが迫害の実態をひそかに描いた絵が外部に流出した。親衛隊将校たちが犯人をつきとめようとしている。画家の一人が知った顔だったので、ドルフ少佐はそれを利用して相手を分断しようとするがうまくいかず、けっきょく全員が拷問に送られる・・・

モリアーティと会話している相手役はジェイムズ・ウッズ。『シャーク』ってドラマで検事の役をやってましたね。モリアーティより少し若いけれどデビューが同時期で、キャリアの初期に共演している作品がいくつかあります。ブロードウェイの1971年の舞台 The Trial of the Catonsville Nine では、キャストにマイケル・モリアーティサム・ウォーターストン、ジェイムズ・ウッズの名前が並んでます。

動画の最後にはメリル・ストリープも出てきて体当たり演技派ぶりを発揮してます。彼女も実はモリアーティと縁があります。映画デビューは『ジュリア』ということになっていますが、実はその前に "The Deadliest Season" (1977)というテレビ映画で主役モリアーティの奥さんを演じているのです。ほとんど知られていない作品ですが(涙)