Law & Order 4-1 Sweeps  「犯罪のお膳立て」


降板騒動の記事が長くなりすぎたのでこの話(シーズン4、エピソード1 "Sweeps")だけ分けました。

このエピソードは「テレビ番組が誘発した殺人」がテーマであり、「暴力的なドラマ」との的外れな批判に対する番組からの返答だろうというところまででした。(メイスンの役者、なんとなくディック・ウルフに似てませんか?)

ストーンは冒頭陳述で「暴力ほど人を惹きつけるものはありません…テレビの中の暴力は年々エスカレートしています」と述べています。そして評決は有罪。テレビに暴力があふれていることを認めた上で、「我々の番組では、暴力を煽る者は裁かれる」という主張です。

最後のシーンでは、ストーンとキンケイドが無駄話(刑務所チャンネル云々)をしながら正面階段を下りてくる横で、有罪判決を受けたプロデューサーがリポーターに囲まれ、「今日は憲法修正第一条(言論の自由)にとって悲しむべき日だ」と語っているのをマイクが拾います。さりげない形で(あんまりさりげなくないけど)言いたいことをアピールしているわけですね。

その後のエピソード4でも一言だけ皮肉が出てきます。今時の子供たちが暴力的な歌詞を好むのを嘆くレコード店主にブリスコーが "Too much violence on television" 「テレビが悪い」と言うところ。

テレビの暴力が言及されてるのはこれくらい。このあとは出てこないっぽい。NBCやウルフと司法省が裏でどんな取引をしたのか、とつい勘繰りたくなります(いかん…私も陰謀論に毒されてる)。制作者側は「司法長官との話し合いの結果、番組内の暴力描写を減らしたということはない」としているようです。

検閲に屈しなかった、と言いたいのか、検閲などなかった、と言っているのかどっちでしょう。わざとどうとも取れるようにしてあるようにも見えます。後者だとモリアーティが救われないから、前者であってほしいです…

[追記] メイスンがインタビューで「修正第一条・・・」と言っている箇所、日本語字幕は入っていませんでしたが、米国版DVDではちゃんと字幕入ってます。アピールしたかったことは間違いないので、日本語字幕もパスしないでほしかった。こういう背景を知らなければ仕方ないか、という気もしますが(笑)